定住者の声

“本当に住みやすくここでしかできない挑戦がしやすい”

富岡正登さん(57歳・赤穂市出身)
妻・明子さん(52歳・東京都出身)
4年在住

 転勤の多かったサラリーマン時代、会社では経理を担当していた富岡さん。夢はいつかぶどう農園を作ることだった。栽培の研究を進める中で、標高が高く、日当たりに恵まれ、台風も少ない佐用町はぶどう作りに最適の土地だと考えた。また、出身地である赤穂市にも近いこともあり、約4年前のクリスマスに移り住んだ。就農の際、一番苦労すると言われる畑探しもぶどう部会の方のお力添えでうまくいき、ぶどうの成木も譲ってもらうことができた。今では、ピオーネ、藤稔、シャインマスカット、クィーンニーナを育てている。
 移住してきて困ったことと言えば、草刈り機の使い方くらい。道具の扱いには最初戸惑ったが、その他の生活について言えば、恵まれていると思うことのほうが多い。交通の手段もJRが整備されていることで姫路にも出やすく、買い物にも便利。どうしても必要なものが地元で買えない場合はインターネットでも購入ができる。また、地元で作られているひまわりドレッシングや麹から手作りの味噌は美味しく、特にお米は絶品。町の図書館が、充実しているのもお気に入り。何よりも、我が家の窓から見える山々の紅葉や彼岸花がきれいに咲き誇る風景、うぐいすやほととぎす、ふくろうなどの鳥の鳴き声を愛でる時間は、とても幸せを感じることができるとか。

 転校の多かった高校3年生の長男も佐用町の新しい教育環境にはすぐに慣れてくれた。集落では他の地域から移り住んできた人も多く、また、長年住んでいる地元の人は移り住んでくれたことを喜んで受け入れてくれる人ばかりだった。ご近所の方から、とても可愛がられたことや、学校でも先生の目が生徒に行き届いている環境だったことを感じていた。
 全国各地を転勤で巡ることが多かったことから、色々な土地でも生活を経験されてこられた富岡さんご夫婦。「佐用町は本当に住みやすく、色々な人が色々な取り組みをしているので、ここでしかできないことに挑戦しやすい」という。移住を決める前に見た西はりま天文台での今にも手が届きそうな星も大好きだと話してくれた。