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佐用の史跡文化財 三日月藩乃井野陣屋物見櫓

三日月藩乃井野陣屋物見櫓(乃井野)


 お城には「物見櫓」という建物が残っていることがあります。もともと四方を遠くまで見渡すための、戦などに使う建物でした。
 乃井野にある陣屋にも同じく「物見」と呼ばれる櫓があり、中御門の西側に2階建ての建物として復原されています。ただし先に述べた戦に使うような建物ではなく、実際は違う使われかたをされていたようです。
 そもそもこの陣屋は江戸時代・4代将軍のころ、元禄年間にできたもので、このころはもう戦は必要のない時代となっていました。当時の記録の一つを見ると陣屋が造られた当初には櫓はなく、陣屋ができてしばらくしてから建てられたものではないかと考えられています。なお、復原工事の際には柱の一つに弘化2(1845)年に柱を入れ替えたとの墨書(ぼくしょ)も見つかっています。
 ではそのような戦の必要のないころ、この櫓はどのような使われかたをしたのでしょうか?その答えの一つは三日月藩の公的記録「三日月藩文書」(祖霊社保存会蔵)にあります。
 ここには櫓で殿様が催し物を見物したり、家臣が集まり酒食が振る舞われたなどといった事が記されています。もはや戦のない平和な時代、見晴らしの良い物見櫓はその役割を変え、時代に即した使われかたをされたのでしょう。
 そして明治以後、この物見櫓は学校、役場、公民館などとして再利用されてきましたが、集会する場所としては、案外江戸時代の利用と変わらないのかもしれません。
 なおこの建物は平成13年、元あった陣屋に移築復原され、平成14年には現存する唯一の建造物として町指定文化財に指定されました。

地図

三日月藩乃井野陣屋物見櫓

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