令和6年度施政方針
令和6年度の佐用町の主な施策をお知らせします。
「縮充のまちづくり」の推進
令和6年度は「縮充のまちづくり」の実現にむけた取り組みを本格化させます。
具体的には、有識者や住民代表などで構成する検討委員会において方向性を検討するとともに、行政の役割として、業務内容の見直しや職員の意識醸成を図り、持続可能なまちづくりにつなげます。また、若い世代を中心としたメンバーで構成する「ミライカイギ」を開催するとともに、若い世代が地域課題に取り組むための新たな助成制度を創設します。
さらには、縮充戦略アドバイザーに加え、縮充戦略支援員を新たに採用し、行政と地域をつなぐ中間支援機能を強化し、地域支援の充実を図ります。
活力ある農林業の振興
農業分野では、現在、ふれあいの里上月と味わいの里三日月の直売所改修を進めていますが、令和6年度は加工所を新築して、主力商品である「佐用もち大豆」を使用した味噌の増産体制を整備します。また、民間事業者と連携し、新たな特産品として近年市場が拡大している「大豆ミート」の開発に取り組むなど、特産品の販路拡大と大豆のブランド化に注力していきます。
林業分野では、森林環境譲与税を活用し、令和4年度から開始した町有林化事業に1億3,000万円を確保し、町有林化を加速させます。また、町有林化した山林などに早生樹を植栽し、早いサイクルで伐採を行う「短伐期施業」の実施によって、林業従事者の担い手育成や雇用の創出、さらには災害に強い森づくりを推進します。
地籍調査事業は、8地区、約13平方キロを国に要望しており、航空レーザー測量等を活用して境界を確定するリモートセンシングを活用し、進捗率の向上に努めます。
商工業・観光の振興
商工業分野では、商工会等関係団体と連携し、利子補給事業や各種補助金を活用して、小規模事業者の事業継続、継承に向けた支援に取り組みます。物価高騰の影響を受ける商工業者に対する支援として、地方創生臨時交付金を活用し、1事業者あたり5万円の給付金を給付します。
観光分野では、平福の町並みや乃井野陣屋など本町の歴史的遺産が観光や地域振興に繋がるように取り組みます。平福地域の観光駐車場整備は令和6年度に本工事を実施し、普通車や中型バス、二輪車を含め約100台が駐車できるスペースを整備します。
また、ひまわり祭りや、いなちくロングライドなど人気の各種イベントを継続して実施したり、観光動画や観光アプリを活用したりして、関係人口の増加を図ります。
教育対策・文化・生涯学習の振興
教育分野では、小中学校に配備したタブレット端末やデジタル教材などを活用し、引き続きICTを活用した学びの充実を図ります。
また、少子化が進むなか、佐用町型の小・小連携や中・中連携、地域との連携を強化します。中学校の規模適正化については、次代を担う人材育成の観点から、よりよい教育環境を子どもたちが享受できるよう、佐用町型連携教育を基盤とした中学校規模適正化のあり方を引き続き検討していきます。
学校給食は、給食費の半額軽減に加え、急激な物価高騰の影響を受けている子育て世帯を支援するため、引き続き保護者に新たな負担を求めることなく、町が食材費の一部を負担し、質の高い給食を提供していきます。
利神城跡整備は、令和5年度から具体的な整備計画の策定に向けた調査業務等を実施しており、令和7年度中に策定する予定です。また、歴史的背景を有する上月城跡の本質的価値についても、引き続き調査していきます。
生涯学習分野では、生涯学習の拠点施設の整備として、さよう文化情報センターの音響設備を改修します。南光文化センターの改修事業は令和6年度、本工事を実施します。
スポーツ分野では、老朽化している町民プールの長寿命化を図るため、改修事業に着手します。また、南光スポーツ公園第1グラウンドの内野部分の土を入れ替え、より充実した施設として整備します。コロナ禍で制限されていた行事も再開しており、さようマラソンなどのイベント開催によるスポーツ啓発にも取り組んでいきます。
健康と福祉・子育て支援の充実
高齢者福祉分野では、高齢者が安心して暮らせる環境づくりを推進するため、介護予防事業や地域包括ケアシステムの推進、日常生活の支援、外出支援サービスの継続などに取り組みます。また、令和6年度から、高齢者一人ひとりの状況に合わせた、よりきめ細やかな支援を行うことで、多くの高齢者が住み慣れた地域で自立した生活や社会参加が送れるよう、高齢者の保健事業と介護予防を一体的に取り組んでいきます。
地域医療の分野では、在宅当番医制の運営委託や郡病院群輪番制の運営補助を実施し、救急診療に常時対応できる体制を維持します。
健康づくりの分野では、子宮がん検診において、町外で受診したかたへの負担を助成する制度を創設し、予防事業の充実に取り組みます。
子育て支援の分野では、3歳児以上及び2歳児以下の住民税非課税世帯、第2子以降の保育料無償化を継続します。また、紙おむつ等の無償提供やクーポンの支給など町独自の支援事業によって、子育て支援の充実を図ります。
住環境の整備と災害に強いまちづくりの推進
公共施設を含め、道路や上下水道などインフラの計画的な維持補修を進めていきます。上月支所庁舎は、令和5年度に改造工事を終え、4月に新たに「上月地域交流センター」としてリニューアルします。令和6年度は、上月文化会館を解体、除却し、新たに駐車場を整備します。また、橋りょうの耐震化については、安全性及び機能性を確保するため、長寿命化計画に基づきまして補修、耐震補償工事を実施します。
上下水道施設の維持管理については、水道管及び水道施設の更新を順次進めるとともに、下水道施設の統廃合や耐震、耐水化事業を継続していきます。また、令和6年度から簡易水道事業、特定環境保全公共下水道事業、生活排水処理事業の各特別会計は公営企業会計に移行し、新たに「佐用町簡易水道事業会計」、「佐用町下水道事業会計」として予算編成しています。
定住環境の整備については、若者住宅新築応援金や町内定住就職奨励金などの助成事業を実施するとともに、合同会社鹿青年部などと連携して、空き家の有効活用を図ります。
公共交通サービスの充実については、さよさよサービスやコミュニティバスの運行、タクシー運賃助成を継続します。
鉄道については、今後とも住民生活に欠かすことができない重要なインフラであることから、令和5年度に拡充した片道切符支給制度や大学生等通学定期券助成制度を継続しながら、姫新線、智頭線のさらなる利用促進に取り組んでいきます。
災害に強いまちづくりの推進については、住宅の建替や耐震改修、耐震シェルター等の設置費用を助成するとともに、防災訓練や防災資機材の購入補助のほか、出前講座や各学校に対する防災教育を支援していきます。また、車両整備としまして、上月機動分団の消防ポンプ自動車1台を更新するとともに、消防団員の活動服を更新し、団員の士気向上を図ります。
自治体DXの推進をはじめとするデジタル化施策の推進
コロナ禍において、テレワークの導入による新しい働き方やタブレット端末を活用した学習の実践など、社会のデジタル化が一気に加速しました。行政サービスにつきましても同様に、行政手続のオンライン化、窓口手続の簡略化、庁内業務のスマート化など、デジタル化による社会の変化や課題に対応できるよう、引き続き取り組んでいきます。
また、町民に豊富な行政情報を提供するため、広報さよう、佐用チャンネルのほか、SNSを積極的に活用しながら、充実した広報広聴活動に取り組んでいきます。
行財政基盤の強化
職員定数適正化については、第4次定員適正化計画に基づき、適正な職員配置を図ります。
行財政改革については、計画期間の4年目となる第4次行財政改革大綱の個別実施計画に沿って、推進していきます。
合併以降、道路整備や庁舎改修など様々な事業に活用していた「合併特例債」が、令和6年度をもって終了する見込みです。今後は、合併特例債の代わりとなる財源として、過疎対策事業債や辺地対策事業債などの起債に加え、これまで積立ててきた基金を取り崩しながら行政運営を行い、健全財政を維持し、将来世代への責任をしっかりと果たしていきます。
環境対策への対応
脱炭素化社会への取り組みについては、地球温暖化による気候変動に対応するため、国全体の目標達成につながるよう、町としても着実に進めていく必要があります。引き続き、温室効果ガスの排出量削減を図るため、公共施設の照明LED化などを推進するとともに、SDGs(エスディージーズ)の理念を踏まえ、持続可能なまちづくりに向けて各分野の取り組みを推進しながら、カーボンニュートラル社会の実現に向けた取り組みも模索していきます。
予算規模
以上のような方針に基づき編成した、令和6年度当初予算一般会計 | 139億9,202万円 |
特別会計(7会計) | 56億9,136万円 |
簡易水道事業会計 | 18億1,299万円 |
下水道事業会計 | 19億7,852円 |
全会計合計 | 234億7,489万円 |
(前年度から10億9,506万円の増額)
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